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インプラントに至るまで(2) [デンタルインプラント]

当初,S先生はインプラントに消極的であった.外科的手術であるし,高くはないが失敗のリスクもある.下顎の神経を傷つけるとマヒがでる可能性もあるし,自費診療だからお金もかかる.ブリッジのほうが良いのではないか.

しかし,ブリッジをするとなると,前後の歯を削り,大きな被せ物を作らなくてはならない.虫歯の多かった私にしては珍しく,右5番・7番は健全な歯であった.これらの歯を削り,6番の負荷を負担させるというのは,長期的にみて不安であった.特に,健全な歯を削るとなると,治療中は痛みを感じることになるため,結局は神経を抜くような措置が必要になるかもしれない.さらには,審美的に優れたブリッジを作成するとなると,インプラントに近い金額がかかるかもしれない.

ここで,抜歯後の骨や歯肉の回復を待つ必要があったのは幸いであった.その間,だいぶ古くなった他の歯の被せ物を一通りやり直すことにし,治療の機会のたびにS先生と相談した.

経験して分かったことだが,大きな歯科のインプラントセンターのようなところは忙しい先生も多いし,その本分からして,健康上の問題等がなければインプラントを実施する方向で話を進めてくる.インプラントするかしないか迷う,というステージは,基本的に自分で情報を集めて判断しなくてはいけないのだ.S先生と長きに渡り相談できたのは,誠に幸運であった.

抜歯から1年半がたち,抜歯箇所以外の全ての処置が完了した.歯肉もかなり回復し,骨にも異常はない.これ以上抜歯箇所を空けておくと,上の歯が下がってしまう.最終的にS先生と私は,インプラントを実施する,という判断に至った.S先生によれば,インプラント失敗時もブリッジという選択肢が考えられるという意味で,インプラントを先に試みるのもよかろう,とのことであった.

S先生ご自身はインプラント手術をなさらないので,近隣の大学病院へ紹介状を書いてくださった.これを持って,おっかなびっくりインプラントへの道に踏み出したのだった.
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